Amazonや楽天を始めとしたECサイトの普及もあり、年々需要が高まっている配送ドライバー。配送業者の正社員として活躍するケースはもちろん、業務委託として仕事を請けている方も増加しています。

特に軽貨物ドライバーの場合は特別なスキルがなくても始められる点が魅力の1つですが、そうはいっても誰でも簡単にこなせるわけではありません。

今回のコラムで業務委託ドライバーの特徴やどのような人が向いているのかをお伝えするので、現在業務委託ドライバーになろうか検討している方はぜひ参考にしてみてください。

業務委託ドライバーの仕事の流れ

まずは業務委託ドライバーの1日の仕事の流れを解説します。

  1. 事業所に出勤
  2. 荷物の積み込み
  3. 配送
  4. 事業所に戻る・退勤

正社員であっても、業務委託であっても、上記の流れで業務に取り組むことが一般的です。勤務時間が長くなる場合、途中で一度事業所に戻り、再度荷物を積み込んで配送を再開することもあります。

事業所によっては退勤時に戻る必要がなく、そのまま帰宅することを認可しているケースも少なくありません。

軽貨物ドライバーとトラックドライバーの違い

配送ドライバーの中には決められたエリア内で荷物を届ける軽貨物ドライバーもいれば、長距離を運転するトラックドライバーもいます。

軽貨物ドライバーは業務委託を含め、様々な雇用形態の働き方がある一方、トラックドライバーはほとんどが正社員です。つまり、業務委託ドライバーといえば一般的には軽貨物ドライバーを指します。

近年、過酷な労働環境が問題視されている物流業界ですが、基本的に業務委託ドライバーの働き方は自分次第。労働時間の長さや時間帯なども、自身の希望に沿って自由に働くことができます。

業務委託ドライバーの特徴と向いている人

業務委託ドライバーの仕事の流れは非常にシンプルですが、やりがいを感じながら上手く取り組める人もいれば、そうでない人もいます。具体的には以下のような方におすすめです。

  • 仕事の効率化や時間管理が得意な人
  • 身体を動かしたい人
  • 責任感を持って丁寧な仕事ができる人

仕事の効率化や時間管理が得意な人

配送業務を行う上で最も重要なポイントの1つは、限られた時間の中でいかに効率的に荷物を届けることができるかということです。

特に業務委託の場合、正社員のように固定給ではなく、配送した荷物の数に応じて給料の額が増減することもあります。つまり、配達スピード次第で収入を上げることができたり、労働時間を短縮することも可能ということです。

そのため、時間管理が得意で、自ら進んで仕事を効率化できることが業務委託ドライバーとして上手くやっていく条件の1つといえるでしょう。

身体を動かしたい人

業務委託ドライバーは重い荷物を持ち運ぶことも多く、エレベーターがないマンションなどではどうしても荷物を抱えた状態で階段を上り下りする必要があります。

そのため、大変な仕事というイメージを抱かれがちですが、もともと身体を動かすことが好きという方からは人気が高く、ダイエットや筋トレ目的で始める方も少なくありません。

同様に、長時間運転するのも楽なわけではありませんが、運転することが苦にならない方にはおすすめだといえるでしょう。

責任感を持って丁寧な仕事ができる人

業務委託ドライバーは荷物をお客様の元へ届ける仕事です。お客様の大切な荷物を破損させないためにも、配送には慎重さが求められます。

また、玄関での荷物の受け渡しはお客様との大切なコミュニケーションの一環であり、些細な気遣いがお客様の満足度向上に繋がります。

業務委託であってもそれらが重要であることは変わらないため、責任感を持ち、丁寧な仕事ができることが必須です。

業務委託ドライバーのメリット・魅力とは?

業務委託ドライバーの基本的な特徴を紹介しましたが、他にもたくさんの魅力があります。例えば以下のような項目が挙げられるので、改めて確認してみてください。

  • 特別な資格が必要ない
  • 働き方を自由に選べる
  • 人間関係によるストレスが少ない
  • 人から感謝される

特別な資格が必要ない

「業務委託ドライバーを始めるには何か資格が必要になるのではないか」という疑問をお持ちの方は多いですが、そのようなことはありません。

中型トラックや大型トラックは例外であるものの、一般的な軽貨物車であれば、普通自動車免許さえ取得していれば基本的に問題ないでしょう。

ただし、AT限定免許を不可としている事業所がある点には注意が必要です。貸し出している配送車にMT車が含まれる事業所でそのようなケースが見受けられます。

事前に募集要項を確認するか、自身で配送車を用意するようにしましょう。

働き方を自由に選べる

「働き方を自由に選べる」というのは業務委託として働く大きなメリットですが、軽貨物ドライバーは特にそれが当てはまります。

長時間働いて高収入を得るのも、副業として隙間時間に働くのもその人次第。そういった面から、老若男女問わず、幅広い層から人気がある職業です。

短い期間だけピンポイントで働ける人材を歓迎する事業所が多いということも、業務委託ドライバーの注目度が高まっている理由の1つです。

人間関係によるストレスが少ない

事業所内でのやりとりや荷物の受け渡しなど、ドライバーは他人との接触が全くないわけではありませんが、業務の大半を1人で過ごすことになります。気を遣うビジネスメールを送ることもありません。

そのため、社内の人間関係によるストレスが非常に少ないという魅力があります。「人と関わり合いながら仕事をしたい」という方にはあまりおすすめできませんが、程よくコミュニケーションを取りながら、黙々と仕事に打ち込みたいという方にはうってつけだといえるでしょう。

人から感謝される

多くのドライバーがお客様から感謝されることにやりがいを感じています。重い荷物を運び回るのは大変ですが、直接「ありがとう」と伝えてもらえるのは配送業務だからこそ味わえる喜びでしょう。

また、業務委託でも長く配送ドライバーを続けていれば、その地域のお客様にだんだん顔を覚えてもらえるようになります。ちょっとした挨拶を交わすだけでも仕事を楽しめるようになり、地域貢献にもなります。

2024年問題が物流業界に与える影響とは?

最後に、これから配送ドライバーになるなら知っておくべき、2024年問題について解説します。物流業界に大きな影響を与えるということで気にかけている方も多いため、重要な部分をわかりやすくお伝えしていきます。

2024年問題の概要

2024年4月1日に予定されている働き方改革関連法の改正に伴って、自動車運転業務の年間時間外労働が960時間に制限されることが決定しています。

これまで問題視されていた長時間労働の改善が見込めますが、一方でトラックドライバーが不足し、宅配サービスが十分に機能しなくなるといった問題が危惧されています。

  • 配送事業者
  • トラックドライバー
  • お客様

上記のような立ち位置によって他にも様々な問題が想定されますが、2024年問題はそれらの総称となります。

業務委託ドライバーが受ける影響

解説した通り、物流業界に非常に大きな影響を与える2024年問題ですが、もちろん業務委託ドライバーも無関係ではありません。

2024年問題といえばトラックドライバーばかりが着目されがちですが、長時間労働が問題視されているのは軽貨物ドライバーも同じ。2024年問題によって正社員ドライバーのリソースが不足し、業務委託ドライバーに回ってくる仕事量が増加する可能性は大いにあり得ます。

そのため、業務委託ドライバーにとってはたくさん稼げるチャンスともいえますが、一方で無理な量の配送や長時間労働を強いられないよう、取引先をしっかりと見極める必要があります。

業務委託ドライバーになるなら今がチャンス!

  • 仕事の効率化や時間管理が得意な人
  • 身体を動かしたい人
  • 責任感を持って丁寧な仕事ができる人

業務委託ドライバーに向いているのはこのような人ですが、文中で解説した通り、業務委託ドライバーにはいくつもの魅力があります。

2024年問題も踏まえ、今後どんどん需要が高まっていくと予想されているので、気になっている方はぜひ前向きに検討してみてください。

当サイトでは業務委託ドライバーが気になっている方、既に業務委託ドライバーとして活動している方に向けて様々な情報を発信しています。興味があれば他の記事もぜひご覧ください。