• 長時間運転や荷物運びで体力的にきつそう
  • 本当は稼げないのではないか
  • 正社員じゃなくても大丈夫?

近年人気が高まっている軽貨物ドライバーですが、これからなろうとしている方の中にはこのような不安を抱えているという方も多いでしょう。どのような仕事でも実際にやってみないことにはわからないことも多いです。

そこで今回のコラムでは実際に軽貨物ドライバーとして働いている方の本音を公開します。具体的にどのような悩みがあるのか、前もって知っておきましょう。

結論:軽貨物ドライバーには向き不向きがある

最初に知っておいていただきたいことですが、軽貨物ドライバーには向き不向きがあります。

そのため、よくいわれる「免許さえあれば誰でも始められる」はあながち間違いではないものの、「誰でも楽にこなせる、長く続けられる」というわけではありません。

よくわからないまま始めると、「思っていたものと違った」とすぐに辞めざるを得なくなることも考えられます。

軽貨物ドライバーの本音!何がつらい?

軽貨物ドライバーには正社員として働く場合と、個人事業主である業務委託ドライバーとして働く2パターンがあります。ということで、今回は以下のように分けて、軽貨物ドライバーの悩みを解説していきます。

  • 軽貨物ドライバー全般の悩み
  • 業務委託ドライバーの悩み

軽貨物ドライバー全般の悩み

まずは雇用形態を問わず、多くの軽貨物ドライバーが抱いている悩みを紹介します。

  • とにかく業務量が多い
  • 配達コースが広い・複雑
  • 運転・配達に体力を使う
  • 1人の時間が多い
  • キャリアアップが難しい

とにかく業務量が多い

最もよく挙げられる軽貨物ドライバーの悩みの1つが「とにかく業務量が多い」ということです。

いまやAmazonや楽天といったECサイトは誰もが利用していますよね。加えて事業者向けの配達のほか、広義ではフードデリバリーサービスなんかも軽貨物ドライバーの業務に含まれます。

そのため、軽貨物ドライバーの仕事は年々増加していますが、肝心のドライバーの数が足りていません。人数不足をカバーするために、短時間でより多くの荷物を配送するようプレッシャーをかけられたり、長時間労働を余儀なくされるケースも多いです。

休みづらい

業務量が膨大であるため、1人の欠勤が業務に支障をきたしてしまうことも少なくありません。そういった理由から、「多少体調が悪くても休みづらい」という本音を抱えている方もいます。

しかし、軽貨物ドライバーのように長時間運転する職業では、ちょっとした不調が事故に繋がることも考えられます。実際、軽貨物ドライバーの事故件数の多さは業界にとっても軽視できない問題なので、近年は業界全体で改善の動きが活発になっています。

配達コースが広い・複雑

  • 担当する配達エリアが広い
  • マップが複雑で配達が難しい

こういった配達業務そのものが難しいという悩みを持っているドライバーも多いです。

特に軽貨物ドライバーを始めたばかりの方がこのような悩みを抱く傾向にあるため、継続するうちに自然と解決されるケースが多いですが、最初は苦労するかもしれません。

運転・配達に体力を使う

女性や高齢の方に多い悩みが体力的にきついということです。

毎日長時間運転するだけでなく、重い荷物を運ぶことから、軽貨物ドライバーはある程度体力を必要とする仕事です。若い男性にとっては大した問題ではないかもしれませんが、体力に自信がない方にとっては厳しさを感じることも少なくないでしょう。

まだ慣れていないうちに無理をしてしまい、体調を崩してしまうということも稀に起きます。

1人の時間が多い

受取人とのやり取りや、事業所での他のスタッフとの交流など、軽貨物ドライバーが他人とコミュニケーションを取る機会は全くないわけではないものの、決して多いわけではありません。そのため、1人の時間が苦手という方は抵抗を抱くことも考えられます。

ただ、これに関しては個人によって好みが分かれるポイントです。もともと1人で黙々と業務に取り組みたいという方にとっては、むしろメリットだといえるでしょう。

キャリアアップが難しい

軽貨物ドライバーの特徴として、性別や年齢で収入の偏りがないということが挙げられます。そのため、長く勤め続けたとしても、それだけでキャリアアップしていくことは難しいでしょう。

とはいえ、逆に捉えれば成果主義ですぐに稼げるということでもあります。まだ入社歴が浅くても、たくさん荷物を届けることができればそれだけ報酬もアップします。

業務委託ドライバーの悩み

次に業務委託ドライバーだからこその悩みを紹介します。上記に加えて、これら2つが挙げられるでしょう。

  • 自分で仕事を確保しなければならない
  • 突然仕事がなくなる不安がある

自分で仕事を確保しなければならない

業界全体で仕事量が増加してきている軽貨物ドライバーですが、事業所によって抱えている量は少なからず異なります。また、仕事を振っていくのはやはり正社員が優先です。

そのため、需要の高まりに反して、思うように仕事を確保できないと嘆いている業務委託ドライバーは意外に少なくありません。

仕事を確保できないと当然報酬ももらえないため、業務委託ドライバーは通常の配達業務をこなすだけでなく、仕事の確保にも動く必要があります。

突然仕事がなくなる不安がある

なかなか新しい仕事を取りにいけないだけでなく、今の仕事が突然なくなる可能性があるというのも業務委託ドライバーにとっては不安の種です。

繰り返しになりますが、配達業務を割り振っていく際、優先するのは業務委託ではなく正社員。例えば、近くに新しい事業所ができて仕事が分散されたことで、業務委託ドライバーの仕事が急に少なくなる、あるいは契約が終了になるリスクがあります。

本当に業務委託ドライバーの収入は不安定なのか?

上記のように、業務委託ドライバーは自ら仕事を確保しにいく必要があるということで、収入が不安定なのではないかという疑問を抱いている方も多いでしょう。

確かに、業務委託ドライバーは常に望むだけの仕事を依頼してもらえるとは限らず、事業所の都合で突然契約の終了を言い渡される可能性もあります。

しかし、あくまで軽貨物業界全体では仕事量はどんどん増えており、多くの事業所は業務委託ドライバーなしでは回らないというのが現状です。また、業務委託ドライバーは複数の事業所と契約することも可能なので、そういったリスクヘッジを心掛けることで収入はかなり安定するでしょう。

とはいえ、それでも正社員より不安定なのは間違いありません。「自由に働ける」というのは業務委託ドライバーの大きなメリットではありますが、安定を求める方には正社員ドライバーをおすすめします。

長く良好な関係を続けられる業務委託ドライバーとは?

最後に、事業所と長く良好な関係を続けられる業務委託ドライバーの特徴を紹介します。常に安定して仕事を依頼してもらうためにも、以下の2点を心掛けましょう。

  • 正確に効率良く配達する
  • 安定してシフトを入れる

正社員や業務委託に関係なく、短時間でたくさん荷物を届けてくれる人材は貴重です。その他、時間指定の荷物をそれ通りに配達するのもクレームを減らす上でありがたい人材だといえるでしょう。

また、安定してシフトを入れられるというのも仕事を割り振る事業所にとってはありがたい条件です。たくさんシフトを入れられるとより良いですが、曜日や時間帯はできるだけ固定するのが望ましいです。

軽貨物ドライバーになるのは実態を把握してから

軽貨物ドライバーのよくある悩みや本音を紹介しましたが、文中の通り、決して楽に稼げるわけではありません。特に業務委託ドライバーの場合、正社員と比べるとどうしても安定性を欠いてしまうため、少なからず自主性が求められるでしょう。

しかし、だからこそ稼げるチャンスもあります。

もちろん、たくさん働いて高収入を得るだけでなく、ワークライフバランスを重視してマイペースに働くというのも選択肢の1つ。まずは軽貨物ドライバーの実態をよく理解してから、自分に向いているかどうかを見極めてみてください。