軽貨物配送の現場では、荷物の積み降ろしや移動をスムーズに行うために、台車選びが非常に重要です。扱いやすい台車を選ぶことで作業の負担を軽減できるほか、荷物の破損やケガといったトラブルも防ぎやすくなります。
本記事では、軽貨物配送に適した台車の選び方や注意点、おすすめのモデルについてわかりやすく解説します。
軽貨物配送におすすめの台車とは?

軽貨物配送において、台車は作業の効率や安全性を左右する重要な道具です。荷物の運搬をスムーズに行うためには、現場の状況や扱う荷物に合った台車を選ぶことが重要となります。
ここでは、軽貨物配送に適した台車の選ぶ際にチェックしたい5つのポイントをわかりやすく解説します。
軽量で持ち運びやすい
軽貨物配送に使う台車は、できるだけ軽くて持ち運びやすいものを選ぶことが大切です。
積み降ろしの作業が多い現場では、台車が重いと移動に時間がかかり、作業効率が下がるだけでなく体への負担も大きくなりがちです。軽量な台車であれば、配送車への積み込みやちょっとした段差も楽になり、長時間使用しても疲れにくくなります。
折りたたみ可能で収納しやすい
荷台のスペースを有効に使いたい方には、折りたたみ式の台車がおすすめです。使わないときはコンパクトにたたんで収納できるため、荷物の積載スペースをしっかり確保できます。
特に収納スペースが限られている車両や、宅配のように台車を配送車に積んだり降ろしたりする作業が多い現場では、とても便利なアイテムといえるでしょう。
静音性に優れている
配送先が住宅街や集合住宅、病院などの場合、台車の走行音には十分な配慮が必要です。静音性に優れた台車を使えば、早朝や夜間の作業でも周囲に迷惑をかけにくく、安心して使用できます。
中でも、キャスターの素材や構造に工夫のある台車は、振動や音を抑えてスムーズに移動できるため、作業中のストレス軽減にも効果的です。
耐荷重性が高い
軽貨物配送では、複数の荷物を一気に運ぶ機会が多く、重い荷物を取り扱わなければならない現場も多いです。そのため、耐荷重性に優れた台車の選定が重要となります。性能の高いモデルであれば長期間の使用にも耐えられるため、安心して荷物を運ぶことができるでしょう。
コピー用紙などの重い荷物を運ぶ場面が想定される軽貨物ドライバーの場合は、150kg以上の耐荷重を目安に選ぶと安心です。 安全に運搬を行うためにも、頑丈な構造の台車を導入をおすすめします。
ハンドルの高さ調整が可能
ハンドルの高さを調整できる台車は、使用する人の身長や荷物の大きさに合わせて無理のない姿勢で操作できるため、作業中の疲れを軽減できます。
長時間の使用や複数人で台車を共有する現場でも、ハンドルの高さを都度調整すれば誰でも快適に使うことが可能です。 荷物を運ぶ際の姿勢が安定して腰や肩への負担を抑えられる点も、大きなメリットといえます。
軽貨物に不向きな台車の特徴とは?

台車は軽貨物配送の現場に欠かせない道具ですが、選び方を間違えると作業効率が低下するだけでなく、安全面でもリスクが生じるため注意が必要です。
ここでは、軽貨物配送に不向きとされる台車の特徴を4つご紹介します。
耐荷重が小さい
耐荷重が小さい台車は、軽貨物配送には不向き。一度に運べる荷物の量が少ないため配送車と配送先を往復する回数が増え、作業に時間がかかってしまうためです。目安として、耐荷重が80kg未満の配送車は避けることをおすすめします。
荷台に滑り止め加工がない
荷物を安定して運ぶうえで欠かせないのが、荷台の滑り止め加工です。滑り止め加工が施されていない台車は走行中に荷物が滑って動いてしまい、荷崩れや破損のリスクが高まります。
荷物を載せた状態で台車をスムーズに移動させようと思うと、滑り止め加工が施された台車を選ぶ方が安心です。
ストッパーがついていない
ストッパーがついていない台車はちょっとした傾斜でも動いてしまうため、作業中に荷物が落下したり作業者や周囲の方のケガに繋がる恐れがあります。ブレーキ機能があれば台車をその場に固定でき、荷物の積み降ろしも安心して行えます。
トラブルや事故を防ぐためにも、ストッパーの有無は重要なチェックポイントといえるでしょう。
スチール製である
耐久性や強度の面で優れているスチール製の台車は重量のある荷物を運ぶ際に重宝されますが、本体が非常に重いため、軽貨物配送にはあまり適していません。
軽貨物の現場では台車の機動力が重要です。軽量な素材で作られたものの方が操作しやすく、長時間の作業でも疲れにくくなります。狭いスペースでの作業や移動が頻繁に発生することを考えると、軽くて扱いやすい台車を選ぶのが賢明だと言えます。
軽貨物におすすめの台車3選

軽貨物配送に適した台車を選ぶ際には、軽さや静音性、耐久性、収納性といった要素をバランスよく備えているかがポイントになります。
ここでは、使いやすさに優れたおすすめの台車を3つご紹介します。
TRUSCO(トラスコ) カルティオ MPK-720-BK-SS

軽さと耐久性、静音性を兼ね備えたプロ仕様の台車です。8.4kgと軽量ながら、耐荷重は200kgと高性能。リブ構造のメッシュ天板と静音キャスターの組み合わせにより、走行時の騒音を大幅に軽減しています。
ハンドルは折りたたんで収納でき、省スペースにも貢献。取手穴や仮固定パーツなど便利な機能も充実しており、屋内外を問わず軽貨物配送にぴったりの1台です。
ナンシン サイレントマスター DSK-101B

静音性と安全性に優れた、軽貨物配送におすすめの台車です。騒音環境基準値(40dB)以下をクリアした微音キャスターを採用しており、夜間や室内での作業も静かに行うことができます。
荷台にはすべり止めゴムを5か所に配置し、荷物のずれや落下を防止。コーナーバンパー付きなので、壁などへの衝突時も傷がつきにくく安心です。
フットブレーキや折りたたみ式ハンドルも搭載しており、使い勝手の良さが光る1台となっています。
山善 プレミアムコンパクトCarry OTG-HS

約3kgの超軽量設計で、持ち運びや収納がしやすいコンパクト台車です。折りたたむとわずかな隙間にも立てて収納でき、車のトランクにもすっきり収まります。
平台車としても使えるフラットな荷台や、静音性に優れたエラストマー製キャスターなど、使いやすさも充実。狭い場所でも扱いやすく、コピー用紙や灯油タンクの運搬、アウトドアなど幅広いシーンで活躍する万能モデルです。
作業の負担を減らすには台車選びが大切なポイント!
軽貨物配送において、台車は作業のしやすさや安全性を左右する重要なツールです。軽さや静音性、収納性など、選び方のポイントを押さえることで、自分に合った台車を見つけやすくなります。
また、避けるべき特徴をあらかじめ知っておくことで、台車選びの失敗を予防できます。本記事を参考に、自分にとって最適な台車を選び、より快適で効率的な作業環境を整えてみてください。
この記事の執筆者

軽カモツネット編集部
軽カモツネットは株式会社ギオンデリバリーサービスが運営する、軽貨物ドライバー向けの情報発信メディアです。運営元のギオンデリバリーサービスは2013年の設立以来、神奈川県相模原市を中心に業務委託ドライバーの開業支援や宅配サービスの運営など多岐にわたるサポートを行ってきました。拠点数は全国40カ所以上、約2,000名のドライバーが、日々安全で効率的な配送をご提供しています。軽カモツネットでは、軽貨物ドライバーの皆様のニーズに応え信頼される情報を発信してまいります。