軽貨物ドライバーは、自由度の高さや働き方の多様性から「おいしい仕事」といわれることも多いです。ただ、誰でも同じように稼げるとは限らず、案件によって収入や働きやすさに差が生じやすい傾向にあります。
本記事では、軽貨物が「おいしい仕事」とされている理由や主な仕事の種類、安定して稼ぐためのポイントなどを詳しく解説します。
目次
軽貨物が「おいしい仕事」と言われる理由とは?

「軽貨物はおいしい仕事」と言われる背景には、さまざまな理由があります。
ここでは、軽貨物の仕事の主な魅力を3つご紹介します。
自由な働き方ができる
軽貨物の仕事は、自分のペースで働ける自由度の高さが魅力です。生活スタイルに合わせてスケジュールを調整できるため、家庭やプライベートの時間も大切にしながら働けます。
人間関係や学歴に縛られない
社内の人間関係や就業規則に縛られず、年齢や学歴による制限が少ない点も、軽貨物の大きなメリットといえます。職歴や資格の有無に左右されにくいため、仕事に対する意欲と責任感があれば、誰にでも活躍のチャンスが開かれています。
荷物が軽量なので扱いやすい
案件にもよりますが、軽貨物の配送では比較的軽い荷物を扱うことが多く、大型トラックでの配送のように重い荷物を運ぶ場面はあまりありません。力仕事に不安がある人でも始めやすく、女性やシニア層も無理なく続けることができます。
軽貨物の仕事にはどんな種類がある?

軽貨物の仕事にはさまざまな仕事があり、働き方や収入の安定性も異なります。
ここでは、代表的な4つの仕事をご紹介します。
宅配便
宅配便は主に個人宅へ通販商品や日用品などを届ける仕事で、軽貨物運送業の中でも特に需要が高い分野。ECサイトの普及により依頼件数が増えており、比較的軽い荷物を多く配達するのが特徴です。件数をこなすことで収入が安定しやすく、未経験者にも始めやすい仕事として人気があります。
スポット便
スポット便は、企業などから単発で依頼される配送業務のことです。基本的には不定期に発生し、ルート配送などの定期便に比べて料金が高めに設定されることが多く、効率よく稼ぎたい人に適しています。
チャーター便
チャーター便は、荷主が軽貨物車両を一台まるごと貸し切って行う配送業務のことです。荷物の種類や配送先は案件ごとに異なり、壊れやすいものや高額な商品など、運搬に専門性が求められるケースも少なくありません。
荷物の個数ではなく、距離や時間によって料金が決められる点も特徴といえます。
ルート配送
ルート配送は、企業や店舗などの決まった場所に定期的に荷物を届ける仕事です。不在による再配達が少なく残業もあまりないため、体力に不安がある人や家族との時間を大切にしたい人にも適しています。
軽貨物の仕事はどうやって取る?

軽貨物の仕事を始めるには、さまざまな方法があります。フランチャイズや業務委託など、自分の経験や希望に合わせて選択が可能です。
ここでは、主な仕事の取り方についてご紹介します。
フランチャイズ契約をする
フランチャイズ契約とは、軽貨物ドライバーが本部と契約を結び、そのブランドを使って運送事業を行う仕組みのことです。ロイヤリティを支払うことで、ブランドのネームバリューやノウハウを活用しながら事業を始めることができます。
本部のサポートを受けながら運営ができるため、未経験者でもチャレンジしやすい点が特徴です。
業務委託会社に登録する
業務委託会社とは、荷物を運んでほしい企業と配送を行う個人ドライバーの間をつなぐ会社のことです。登録後は自分で営業を行わなくても案件を受けることができます。
仕事の進め方やスケジュールの管理は基本的にドライバーに一任されるため、自由度の高い働き方が可能です。一方、報酬から手数料が引かれるなどのデメリットも存在します。
荷主に直接営業する
荷主に直接営業をして仕事を取る方法もあります。自分の希望に合った条件で案件を獲得できる可能性があり、自由度の高い働き方を目指す人にとってはおすすめの選択肢です。
ただし、営業スキルや信頼関係の構築などが求められるため、未経験者にはハードルが高い方法ともいえます。
求人サイトを利用する
求人サイトを利用するのも、軽貨物の仕事を見つける方法の1つです。サイトには多くの案件が掲載されており、自分に合った仕事を探すことができます。
履歴書の提出や面接が必要なケースもありますが、採用が決まればすぐに仕事を始めることが可能です。
知人に紹介してもらう
軽貨物業界では、知人からの紹介で仕事につながるケースも見られます。もともと横のつながりが強い業界であり、すでに働いている人から案件を紹介してもらえることも多いです。
前向きな姿勢を見せることで相手に良い印象を与えれば、継続的に仕事を紹介してもらえるチャンスが広がります。
軽貨物で安定的に収入を得るコツは?

軽貨物の仕事で安定的に収入を得るには、ただ案件をこなすだけでなく、働き方に工夫が必要です。
ここでは、軽貨物で効率よく稼ぐための具体的な方法を3つご紹介します。
定期案件を獲得する
軽貨物で安定収入を得るには、定期案件の獲得が効果的です。定期案件は決まった曜日や時間に配送をする契約で、報酬は日単位で固定されているのが一般的。荷物の量に左右されないため、安定した働き方を実現しやすくなります。
荷主との直契約や運送会社を通じた受託により、継続的な案件獲得も期待できます。
複数の案件を組み合わせる
複数の案件を組み合わせるのも、軽貨物で安定的な収入を得るコツの1つ。全ての軽貨物案件において年間を通して安定的に業務量を確保できるとは限らず、閑散期とされる2月や5月、9~10月などは特に思うように仕事を請けられないこともあるためです。
例えば、収入が安定しやすい反面単価がやや低めなルート配送と、高単価である一方で収入に波が出やすいスポット配送を組み合わせるなど工夫するのが良いでしょう。
1つの案件に依存するのではなく、スケジュールを上手に管理しながら複数の依頼先からの案件を並行してこなすことで、安定性と収益性を高めることができます。
他の業者が嫌がる案件を狙う
他の業者が避けがちな案件に注目するのもおすすめの方法です。
深夜や早朝の配送や、階段のみの建物、悪天候や終日などの稼働は敬遠されやすく競合が少ない分、配送単価が高くなる傾向があります。安全面や健康面には配慮が必要ですが、差別化を図る戦略としては有効といえるでしょう。
軽貨物の仕事を選ぶときの注意点

軽貨物ドライバーとして安定収入を目指すなら、業務を請け負う会社選びは慎重に行いましょう。
契約内容や手数料などが不透明な業者には要注意です。悪質な会社と契約してしまうと、不利な条件で働かされる恐れもあります。
安心して働くには、社歴10年以上など信頼性のある企業を選ぶのがポイント。複数の会社を比較して冷静に見極めることが、後悔しない会社選びにつながります。
軽貨物は働き方次第で「おいしい仕事」にできる
軽貨物の仕事は自由度が高い一方で、案件や契約先によって収入や働き方に大きな差が出るのが実情です。
「おいしい仕事」として安定的に稼ぐには、自分に合った働き方を選び、信頼できる会社と契約することが重要といえます。
複数の選択肢を比較しながら、無理なく続けられる環境を見極めることが、成功への第一歩です。
この記事の執筆者

軽カモツネット編集部
軽カモツネットは株式会社ギオンデリバリーサービスが運営する、軽貨物ドライバー向けの情報発信メディアです。運営元のギオンデリバリーサービスは2013年の設立以来、神奈川県相模原市を中心に業務委託ドライバーの開業支援や宅配サービスの運営など多岐にわたるサポートを行ってきました。拠点数は全国40カ所以上、約2,000名のドライバーが、日々安全で効率的な配送をご提供しています。軽カモツネットでは、軽貨物ドライバーの皆様のニーズに応え信頼される情報を発信してまいります。